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神戸大学 大学院システム情報学研究科 計算科学専攻 陰山 聡


【目次】


 
 
 

2次元並列化

  • 引き続き、正方形領域の熱伝導問題(平衡温度分布)を解く例題を扱う。
  • これまでMPIで並列化を行うにあたり、正方形領域のy方向(j方向)に複数の領域に分割し、 それぞれの領域に一つずつMPIプロセスを割り当てて並列化していた。 このような並列化を1次元領域分割による並列化という。 下の図は正方形領域を16個の領域に分割した例である。
domain_decomp_1d.png
  • 同様に二次元領域分割による並列化も考えられる。 正方形を16個の領域に2次元的に分割すると下の図のようになる。
domain_decomp_2d.png
  • 上の二つの図はどちらも16個のMPIプロセスで並列化しているので、 計算速度の点で見ればどちらも同じと思うかもしれない。
  • だがそれは違う。 プロセス間の通信にかかる時間がゼロであれば、そのとおりだが、実際にはプロセス間の通信(MPI_SENDやMPI_RECV等)には有限の―それどころかかなり長い―時間がかかる。
  • では、プロセス間通信に長い時間がかかるという前提の下で、 1次元領域分割と、2次元領域分割ではどちらが計算が速いであろうか?
  • 下の図は正方形領域を400個の格子点で離散化した場合を示す。
400_points_raw.png
  • これを4つのMPIプロセスで並列化することを考える。 1次元領域分割の場合、下の図のようになる。
400_points_1d_decomp.png
  • 2次元領域分割の場合、同じく4つのMPIプロセスで並列化すると、下の図のようになる。
400_points_2d_decomp.png

 
 

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